「いざ冷房が必要な時期になってからエアコンが動かない…」
そんなトラブルを防ぐために重要なのが、「試運転」です。
この記事では、業務用エアコンの試運転方法や試運転が必要な理由などについて解説します。
業務用エアコンの試運転にをしようとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
試運転とは?いつやるべき?
業務用エアコンの「試運転」とは、冷房や暖房を本格的に使う前に、あらかじめ短時間だけ稼働させ、正常に動作するかを確認する作業のことです。
一般的には、冷房を使う前の5〜6月、暖房を使う前の10〜11月など「使用シーズンの1か月前」がベストタイミングです。
繁忙期直前に故障が発覚すると、修理業者の手配も混み合ってしまうため、余裕を持った対応が重要です。
業務用エアコンの試運転方法
業務用エアコンの試運転は、下記の手順を参考に行ってください。
- 電源を入れて冷房(または暖房)モードを選択
- 約10〜15分間運転させる
- 室外機の状態を確認
- ドレンホースからの排水チェック
以下では、それぞれの手順について詳しく解説していきます。
電源を入れて冷房(または暖房)モードを選択
冷房の試運転を行う場合は、設定温度を「16℃〜18℃」に下げてください。
風量は「強」にしておくと異常が分かりやすくなります。
約10〜15分間運転させる
機器の内部がしっかり動作するかを確認するため、10分程度は連続運転してください。
この間、風の強さと向き・温度・音・ニオイなどに異常がないかチェックしましょう。
室外機の状態を確認
室外機が正常に回っているか、異音がしないかを確認します。
また、設置場所にごみや物が詰まっていないかもチェックしておくと良いでしょう。
ドレンホースからの排水チェック
水がしっかり排出されているかを確認しましょう。
排水がなかったり、ポコポコ音がする場合は、ドレンホースが詰まっている可能性があります。
試運転を行う理由
業務用エアコンの試運転は、業務に支障をきたすリスクを未然に防ぎ、快適な空調環境を維持するために欠かせないステップです。
試運転には、下記のようなメリットがあります。
- 突然の故障による営業停止リスクの回避
- 汚れによる電気代の増加を防止
- ニオイやカビの早期対処
以下では、それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。
突然の故障による営業停止リスクの回避
試運転をせずに夏本番や冬の繁忙期に突入すると、「エアコンが動かない」「冷えない」「異音がする」といった突然の故障に見舞われる可能性があります。
飲食店やオフィス、施設などでは空調が止まると業務に直結するため、営業停止や顧客離れといった大きな損失につながるリスクもあります。
試運転により、こうしたトラブルを事前に把握し、余裕をもって対応ができます。
「建築物における衛生的環境の確保に関する法律(ビル管理法)」でも、空調設備や排水装置の維持管理が義務付けられています。
汚れによる電気代の増加を防止
業務用エアコン内部にホコリやカビがたまっていると、熱交換効率が下がり、電気代が上昇してしまいます。
試運転によって風量や冷暖房の効きの悪さを事前にチェックすることで、早めに清掃などの対策が取れるため、電気代のムダも防げます。
業務用エアコンの電気代の節約方法については、こちらの記事にて詳しく解説しています。
