お風呂の壁に白い汚れやザラザラがついて、「何をしても落ちない…」「毎回、こすって疲れる…」
そんな悩みを抱えていませんか?
実は、お風呂の壁の汚れは “性質の違う複数の汚れが重なっている” ため、普通の洗剤や力任せの掃除ではほとんど落ちません。
しかし、汚れの種類に合わせた方法を使えば、多くの場合、家庭でも十分キレイにできます。
この記事では、
- お風呂の壁の汚れが落ちない理由
- 汚れの種類別の正しい落とし方
- 掃除時の注意点
- それでも落ちない場合の最適な対処法
を、ハウスクリーニングのプロ視点で分かりやすく解説します。
お風呂の壁の汚れが落ちないのは“複合した汚れ”が原因

お風呂の壁につく汚れは、大きく以下の4種類です。
水アカ(白いウロコ状・ザラザラ)
水道水に含まれるカルシウム・マグネシウムが固まりできたアルカリ性の汚れ。
白いウロコ状・ザラザラしている汚れはほぼこれです。
中性洗剤では全く落ちないのが特徴。
特に水滴を放置したり、家族が多い家庭で蓄積しやすい汚れです。
ステンレスの水アカ除去についてはこちらの記事でも解説しています。
石けんカス(白くベタベタする汚れ)
シャンプー・ボディソープの残りが固まった“酸性”の汚れ。
水アカと混ざることで、さらに落ちにくい複合した汚れに変化します。
皮脂の汚れ(黒ずみ・黄ばみ)
体の皮脂やアカが壁について酸化した汚れ。
ピンクの汚れ・黒カビ
湿気が残った壁に繁殖する菌の汚れ。
特に黒カビは奥まで入り込み、家庭用洗剤での除去が難しいケースもあります。
汚れの種類別|お風呂の壁の正しい落とし方
壁掃除のポイントは、汚れの性質 × 洗剤の種類を合わせること。
ここさえ間違えなければ驚くほど落ちます。
水アカ(白いうろこ状)を落とす方法

酸性洗剤(クエン酸)で溶かすのが正解。
水アカはアルカリ性なので、酸性で中和する必要があります。
【手順】
- 水200ml+クエン酸小さじ1をスプレーに入れる
- 白い部分にたっぷり吹きつける
- キッチンペーパーで覆って乾燥を防ぐ
- 15〜30分放置
- スポンジで軽くこする
- 水で流す
時間を置くことで初めて柔らかくなり、こすって落とせる状態に変わります。
石けんカス(白くベタベタする汚れ)
アルカリ洗剤で分解する。
クエン酸では落ちないため、重曹や風呂用アルカリ洗剤を使用します。
【手順】
- 壁をぬらす
- 洗剤を吹きかける
- 数分置く
- スポンジで軽くこする
皮脂の汚れ(黒ずみ・黄ばみ)
アルカリ洗剤で除去。
皮脂は油汚れなので、アルカリ洗剤で分解できます。
落ちにくい場合は2〜3回繰り返すと効果的です。
ピンクの汚れ(酵母菌)

中性洗剤でOK。
ピンクの汚れは強い洗剤を使わなくても落ちます。
付着した部分をスポンジでこすり、水で流せば完了。
黒カビ
塩素系カビ用洗剤で除去。
【注意点】
- 換気をしっかり行う
- 変色しやすい素材もあるため、目立たない場所でテスト
- 広範囲に出ている場合は家庭では限界
黒カビは根が深く、落としても再発しやすいのが難点です。
汚れを落とすときの注意点

強くこすらない
壁パネルは樹脂製のため、強い摩擦=傷が入り汚れが余計に付きやすくなる原因に。
特に以下は危険。
- 金属たわし
- 研磨剤入りスポンジ
- メラミンスポンジ(素材によってNG)
洗剤を混ぜない
酸性 × 塩素 = 有毒ガス発生で大変危険。
絶対に併用しないこと。
素材に合う洗剤を選ぶ
壁の種類により以下のリスクがあります。
- 酸性 → 金属部品がサビる
- 塩素 → 色付き壁・ゴム素材が変色
- 研磨剤 → キズだらけになる
心配なときは「目立たない場所で事前テスト」が安全です。
洗剤の放置時間が重要
クエン酸やアルカリ洗剤は、“つけて → 置いて → 軽くこする” が鉄則。
すぐにこすると効果が出ません。
それでも落ちない汚れはプロのクリーニングが確実
ここまでの手順を試しても落ちない場合、汚れが以下の状態になっている可能性があります。
- 水アカが層になって固着している
- カビが壁内部まで入り込んでいる
- 傷に汚れが入り込んでしまっている
- 市販洗剤の効く範囲をこえている
こうなると、家庭用洗剤やスポンジではどうしても限界があります。
プロのクリーニングでは、
- 専用の洗剤・機材を使い分ける
- 壁の素材に合わせた方法で施工
- 家庭では落ちないレベルの水アカや黒カビも除去
など、状態を見ながら適切な方法で汚れを落とします。
「どれだけやっても落ちない…」
「壁がザラザラのまま、変わらない」
という場合は、無理にこすって壁を傷める前に相談するのがおすすめです。
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まとめ
お風呂の壁の汚れは、水アカ・石けんカス・皮脂・カビなど複数の汚れが重なった“複合した汚れ”です。
汚れの種類に合わせて酸性・アルカリ・塩素など洗剤を使い分ければ家庭でも十分落とせます。
ただし強くこすったり洗剤を混ぜるのは厳禁で、壁材を傷める原因に。
どうしても落ちない汚れは、プロ専用の洗剤と機材によるクリーニングが最も確実で安全です。
参考:横浜市トップページ,健康・医療・福祉,健康・医療,衛生研究所,生活環境衛生情報,家庭用品に関する情報,まぜるな危険!(まぜると危険な洗浄剤を知っていますか?)



