当初は真っ白だったはずのプラスチックが、気が付けばいつの間にか黄ばんでいる。そんなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、プラスチックがなぜ黄ばむのか、そして掃除方法についてを紹介します。
プラスチックの黄ばみの落とし方
残念ながら全ての黄ばみを落とすことはできません。詳しくは後述しますが、経年劣化が原因の黄ばみは、プラスチックの「汚れ」ではなく「変色」にあたるからです。
経年劣化以外の原因の黄ばみであれば、落とすことは可能です。
続いて原因別に黄ばみの落とし方をご紹介します。
食品や軽いたばこのヤニによる汚れ
食品・油などの汚れに起因するプラスチックの黄ばみは、メラミンスポンジと水の組み合わせで十分に落とすことができます。また、たばこのヤニも軽度であればメラミンスポンジと水で落とすことができます。
黄ばみのタイプを確認するためにも、まずはメラミンスポンジと水で試してみるのもよいでしょう。これだけで落とすことができれば、ある程度軽度な汚れと判断が可能です。
メラミンスポンジに水を含ませる
まずは用意したメラミンスポンジに水を含ませます。
軽く絞り、黄ばみが気になるところをこする
水に浸したメラミンスポンジを軽く絞ります。
力いっぱい絞るのではなく、少し水分が残るくらいに絞り、黄ばみを擦ります。
擦る際には下から上に擦ることを意識しましょう。こうすることでスジ汚れを防ぐことができます。
雑巾で乾拭きし水気を取る
水を含んだメラミンスポンジで擦ると、メラミンスポンジに含まれている水が周囲に残ります。この水分を雑巾で乾拭きして水気を取りましょう。水気を取らないと、そのまま汚れとして残ってしまう可能性があります。
化学変化による変色には洗剤で
化学変化に起因するプラスチックの黄ばみには、酸素系漂白剤のつけ置きと天日干しが有効です。
準備物は酸素系漂白剤と黄ばんだプラスチックを浸す容器だけです。
ただし、この方法は丸洗い可能なプラスチック製品や、プラスチック部分を外せるものが対象です。また、大きいプラスチックの場合はそれだで大きい容器が必要です。
プラスチックを取りはずす
まずはプラスチック部分を取り外します。丸洗い可能なものであればこの作業は不要です。
酸素系漂白剤に漬ける
酸素系漂白剤は取り外してつけ置きできるタイプのプラスチックに有効です。しっかりと全体を浸すようにしましょう。
容器へまずプラスチックを入れてから漂白剤を入れると、こぼれる心配がなく安全です。
酸素系漂白剤ごと日光に当てて天日干しする
紫外線を浴びせるために、つけ置きのまま天日干しをします。
天日干しする時間は、変色の強さやプラスチックのサイズなどによって変わります。黄ばみが軽いものであれば1日程度で色が変わりますが、黄ばみが強いものであれば5日ほどかかる場合もあります。定期的に様子を見るようにしましょう。
容器から取り出して水洗いする
浸していたプラスチックを容器から取り出して水洗いし、拭きあげて終了です。
電化製品などの取り外せないプラスチック
電化製品に含まれているプラスチックなど、取り外せないものはオキシドールとラップが有効です。
電化製品のプラスチックの黄ばみを落とす場合、水分が故障の原因になる恐れがあるので慎重に掃除を行いましょう。
キッチンペーパーにオキシドールを含ませる
まずはキッチンペーパーにオキシドールを含ませます。
キッチンペーパーから滴って電装部分に垂れてしまうことがないよう、オキシドールの含ませすぎには注意しましょう。
キッチンペーパーをプラスチック部分に貼り付けてラップで覆う
オキシドールを含めたキッチンペーパーを黄ばみの部分に貼り付け、ラップで覆い、キッチンペーパーを固定します。
ラップで覆うと、オキシドールを黄ばみにより浸透させられます。
しばらくの間放置する
ラップをした後はしばらく放置しましょう。オキシドールを黄ばみに浸透させ、分解させます。
ラップを外し、しっかりと拭き取る
ラップを外し、拭き取りましょう。オキシドールが浸透しているので、軽くふき取るだけでも黄ばみを落とすことができます。
黄ばみが落ちない場合、浸透が弱いか、あるいは黄ばみの原因が経年劣化なので落とせないかのいずれかです。
一度では落ちないケースもあるので、何度かに分けて作業するようにしましょう。
経年劣化による黄ばみは落とすのが難しい
経年劣化による黄ばみだけは、落とすことが不可能に近いです。
経年劣化による黄ばみは汚れではありません。プラスチック内部の変色なので、洗剤など外からのアプローチでは落とすことができません。
漂白剤を使用することで、多少白くなる可能性はありますが、他の汚れのように、「真っ白」に戻すことは難しいでしょう。
そのため、黄ばみが気になるのであれば「汚れを落とす」ではなく「製品を取り換える」しか選択肢がありません。
プラスチックの黄ばみの原因
プラスチックの黄ばみの原因は、主に下記が挙げられます。
- たばこのヤニ
- プラスチックに含まれる添加物の化学変化による黄ばみ
- 経年劣化による黄ばみ
これらは外的要因と化学変化の2つに分類できます。
外的要因とは、なんらかの物質が付着することで黄ばみとなるものです。
化学変化はプラスチックに含まれている酸化防止剤や難燃剤などに化学変化が起きることで変色を起こすものです。
それぞれについて、詳しく見てみましょう。
たばこのヤニなどの外的要因
たばこのヤニなど、汚れが付着することで黄ばみとなるケースです。
実は、たばこのヤニやニコチン、食用油などの汚れが原因の黄ばみは最も落としやすいです。
非喫煙者で、かつ自炊もあまりしない場合には、このタイプの黄ばみは少ないかもしれません。
プラスチックに含まれる添加物の化学変化による黄ばみ
プラスチックは化学製品で、さまざまな成分が含まれています。
その中でも酸化防止剤や難燃剤は紫外線によって化学変化を起こしやすいです。
ヤニなどの原因と同様に、化学変化による黄ばみも落とすことができます。
経年劣化による黄ばみ
経年劣化による黄ばみだけは落とすことができません。
プラスチックに多く含まれているABS樹脂のなかに含まれている「ブジエタン」は、加工が容易なだけではなく、耐久衝撃性に優れていることから広く採用されています。
プラスチック製品の汎用性の高さをもたらしているこの「ブエジタン」という成分ですが、劣化することで黄色く変色します。
黄ばみではあっても厳密には汚れではないので、落とすことができません。
プラスチックの黄ばみを予防するには
プラスチックの黄ばみを予防するためには、下記に注意する必要があります。
- 色移りやすい食品などはプラスチックで保存しないようにする
- 暗所で長期間保管しない、直射日光へ長時間当たらないようにする
- 寝室にあるプラスチック製品は日光に当たりやすいので要注意
- 紫外線を防止するコーティング剤やUVカットアイテムを使用する
- 家でたばこを吸わないようにする
ふだんから意識することで、プラスチックの黄ばみを抑えることができます。
まとめ
プラスチックの黄ばみは落とすことも予防できます。
困っている方も多いかと思いますが、黄ばみができるメカニズムが解明されているため、掃除も予防も簡単です。
ただし、経年劣化による変色に関してはどうしても元に戻すことはできません。
今回の記事を参考にプラスチックの汚れの原因にあわせて適切なお掃除をしてください。
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