「市販のスプレーでエアコン掃除しても大丈夫?」
「ニオイが気になるから、とりあえずスプレーを使ってみた…」

そんな方は要注意。

エアコン用洗浄スプレーは便利に見えて、実はリスクも多く、使い方を誤るとエアコンが故障することもあります。

この記事では、エアコン洗浄スプレーのリスクや正しい使い方、使用時の注意点まで詳しく解説します。

エアコンスプレー市販のエアコン洗浄スプレーを使用した掃除は、ほとんどのメーカーが推奨していません。

実際に、空調大手メーカーのダイキン公式サイトでも「 市販の洗浄スプレーは、ご使用しないでください。」と明記されています。

「・ 市販の洗浄スプレーは、ご使用しないでください。
エアコン内部の洗浄は高い専門知識が必要です。誤った方法で洗浄をすると、部品の破損による水漏れや 電気部品の故障などを引き起こし、最悪の場合は発煙発火につながるおそれがあります。」
出典:ダイキン公式ホームページ,よくあるご質問,ルームエアコン,お手入れ,エアコンのお手入れについて(ルームエアコン)

製造元自体がスプレー使用によるリスクを認識して注意喚起をしているという事実は非常に重要です。

そのため、

「ニオイが気になる」
「送風口が黒ずんでいる」

といった場合は、無理にスプレーを使用せず、プロのエアコンクリーニングを検討するのが安全です。

エアコン洗浄スプレーを使用するリスク

エアコン洗浄スプレーには、使用するうえで下記のようなリスクがあります。

  • エアコンが故障するリスク
  • 悪臭が発生するリスク
  • 水漏れのリスク
  • 健康被害を及ぼすリスク

ここからは、エアコンの掃除に洗浄スプレーを使用するリスクについてそれぞれ詳しく解説します。

洗浄スプレーで掃除をしようと思っている人は、必ずチェックしてください。

エアコンが故障するリスク

エアコンのアルミフィン1つ目は、エアコンが故障するリスクです。

洗浄スプレーを使用中にエアコンの基板部分に液体をかけてしまった場合、ショートして故障してしまいます。

最悪の場合、基盤部分が発火して火災が発生する恐れもあります。

また、エアコンの洗浄スプレーに含まれているエタノールは、プラスチックを劣化させる働きがあります。

そのため、洗浄スプレーの使用はドレンパンの変形・破損につながりかねません。
ドレンパンは結露水を受け止める部分のため、破損すると水漏れが発生します。

すすぎ残しで悪臭のリスク

洗浄スプレーの使用は、悪臭のリスクもあります。

スプレー洗剤は、うまくすすぎができなかった場合、エアコン内部に残ってしまう恐れがあります。

エアコン内部に残った洗浄液は、時間の経過とともにカビの栄養分となり、結果的に悪臭へとつながってしまいます。

エアコンクリーニング業者に依頼すれば、エアコンの奥深くまで水が届く高圧洗浄機を使用し、汚れを一掃してくれます。

詰まりや水漏れの原因になるリスク

洗浄スプレーを使用したエアコン掃除は、詰まりや水漏れの原因になる可能性もあります。

洗浄スプレーは噴射の威力で汚れが落ちやすくなっていますが、エアコン業者が掃除に使用する高圧洗浄機よりは勢いが弱いです。

そのため、こびりついているホコリや汚れを完全には除去できず、汚れでフィルターやフィン部分に目詰まりの生じる可能性があります。

中でもドレンホースが詰まってしまうと、結露水を外に排出しづらくなるため、エアコンから水漏れしてしまいます。

健康を害するリスク

洗浄液がエアコン内部に残り、カビが繁殖すると、健康を害するリスクもあります。

エアコン内のカビは、エアコンから吐き出される空気とともに部屋中に飛散します。

この飛散するカビを吸い込むことで、アレルギー性鼻炎や皮膚炎などを発症する可能性があります。

エアコン洗浄スプレーの使い方

エアコンの洗浄スプレーは正しい使い方をしないと発火などの危険性があります。

ここでは、エアコン洗浄スプレーの正しい使い方を説明します。

1.エアコンの電源を切ってコンセントから抜く

掃除中に誤作動でエアコンが動き出さないよう、まずは電源を切り、プラグをコンセントから抜きましょう。

こうすることで作業中の感電やエアコンのショートを防げます。

2.エアコンのパーツを取り外す

フィルターを外すエアコンの外パネルやフィルターを取り外します。

この際、エアコンのプラスチックは割れやすいため慎重に取り外しましょう。

また、フィン(熱交換器)やファンを掃除する場合は、エアコンのルーバーや基盤部分のカバーを分解が必要です。

自分で行うのが難しいと感じた場合は無理をせずプロへ依頼しましょう。

3.エアコンを養生して水が飛ばないようにする

エアコン周りをビニール袋で覆い、養生テープにて固定します。

これは、エアコンの洗浄剤や汚水が周り壁やエアコンの基盤部分に付着するのを防止するためです。

念のため、エアコン下の壁や床にも新聞紙・ビニールを養生すると安心です。

4.掃除が必要な部分にスプレーを噴射する

エアコンにスプレーをする養生が完了したら、洗浄スプレーの対応している掃除部分にスプレーをかけていきましょう。

この際、必ず各部分に対応したスプレーかどうかよく確認してください。

5.ある程度時間を置いて洗い流す

エアコンの洗浄スプレーは、噴射後すぐに汚れが落ちるわけではありません。

スプレーをかけた部分の汚れは、しばらく時間を置くことで浮いてきます。

早い段階で洗い流す作業に入ってしまうと、十分に汚れが浮いていないため、洗い残しの発生する可能性があります。

6.しばらく送風運転をする

洗浄スプレーにて掃除をした後は、エアコンを運転して内部を乾燥させましょう。

エアコン内部を乾燥させないと、湿度が高いままとなり、かえってカビの発生するリスクが高まります。

運転時間は、1時間~2時間程度が目安です。

自分での掃除が不安ならプロのエアコンクリーニングがおすすめ

エアコンの内部洗浄「自分で掃除するのは壊しそうで不安」
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こんなお悩みをお持ちの方は、プロのエアコンクリーニングを検討してみましょう。

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エアコンの洗浄スプレーを使ってしまった場合の対処法

エアコンスプレーとフィルターエアコンの洗浄スプレーを使用してしまった場合、乾燥させることが重要です。

より早く乾燥させるために、窓を開けて換気しながら、エアコンの送風運転をしましょう。

送風運転の運転時間は1~2時間程度が目安です。

洗浄スプレーを使用後はエアコン内部の湿気が高いため、汚れが付着しやすく、カビも生えやすくなります。

それらカビや汚れが不安な場合は、プロにエアコンクリーニングに依頼して徹底的に洗浄してもらうことをおすすめします。

まとめ

洗浄スプレーは、エアコンの故障や火災、健康を害する恐れなどさまざまなリスクがあるため、安易な使用はおすすめできません。

エアコン内部の汚れが気になる場合は、エアコンの掃除をプロに任せると安心です。

エアコンを分解し、エアコン内部の隅々まで汚れをキレイにしてくれます。

エアコン掃除を定期的に行い、キレイな空気で快適に過ごしましょう。