フローリングの黒ずみがどれだけ拭いても落ちず、悩んでいる人は多いものです。
洗剤を変えても変化がないと、掃除の方法が間違っているのではないかと不安に感じることもあるでしょう。
しかし黒ずみには複数の種類があり、原因ごとに落とし方もまったく異なります。
正しい方法を選べば、家庭でも改善できるケースは少なくありません。
この記事では、落ちない黒ずみの原因と正しい対処法、注意点、専門業者に任せるべきケースをわかりやすく解説します。
フローリング黒ずみが落ちない主な原因
フローリングにできる黒ずみは一見同じように見えても、その原因はさまざまです。
特によく見られるのは以下のものです。
皮脂の汚れとホコリが固まった黒ずみ
素足や靴下裏の汚れ、汗、皮脂などが蓄積し、酸化して黒ずみに変化します。
リビングの動線やダイニングの椅子周りなど、通行頻度の高い場所に発生しやすく、時間がたつほど落ちにくくなります。
家具や椅子のゴム跡
椅子の脚や家具の底に付いているゴム素材が擦れることで黒い筋が残る場合があります。
通常の拭き掃除では落ちにくく、力任せに擦るとフローリング表面に傷がつく可能性があります。
ワックスに汚れが染み込んでいる
ワックス塗布されたフローリングでは、古いワックスの層に汚れが入り込むことで黒く濁って見えることがあります
重ね塗りされたワックスに汚れが閉じ込められているため、一般的なクリーナーでは落とせません。
黒カビ
湿気の多い場所で見られ、窓際や加湿器周辺、観葉植物の鉢の下などに多く発生します。
カビは表面だけでなく内部に根を伸ばしているため、普通の拭き掃除では取り切れないことがあります。
木材そのものの変色
日焼け、飲み物のシミ、経年劣化などで木材そのものが変色しているケースです。
このタイプは掃除では改善しません。
フローリングの黒ずみを原因別に落とす方法
黒ずみの原因を見極めることで、適切な落とし方を選べます。
ここでは原因ごとに正しい対処法を紹介します。
皮脂の汚れの黒ずみ
皮脂とホコリが固まった黒ずみにはアルカリ性クリーナーが有効です。
手順は次の通りです。
- 黒ずみにクリーナーを吹きかける
- 1〜3分置いて汚れを浮かせる
- マイクロファイバークロスで優しく拭き取る
- 最後に水拭きと乾拭き
強くこするとワックスが剥がれやすいため、力加減には注意が必要です。
家具のゴム跡
ゴム跡は通常のクリーナーだけでは落ちにくいため、軽い研磨を加える必要がある場合があります。
- クリーナーをゴム跡に塗布
- メラミンスポンジで軽くなでるように擦る
- 水拭きと乾拭きで仕上げる
ただしメラミンスポンジは研磨力が高く、擦りすぎると艶が失われるため、慎重に行います。
ワックスの汚れ
ワックスに汚れが混ざって黒ずんでいる場合、市販の洗剤では落とせません。
本来はワックス剥離が必要ですが、剥離剤は扱いが難しく、ムラやダメージにつながるリスクがあります。
広範囲の場合は専門業者に任せた方が安全です。
黒カビ
黒カビにはアルコール（消毒用エタノール）が有効です。
- カビ部分にアルコールを吹きかける
- 数分置いてから拭き取る
塩素系漂白剤はフローリングを変色させるため使用してはいけません。
軽度のカビなら改善しますが、深く根が入ったカビは完全に除去できない場合があります。
カビとアルコールの関係性についてはこちらの記事でも解説しています。
木材の変色
木材そのものが変色している場合は掃除では改善しません。
ワックス剥離と再施工、部分補修、張り替えなど専門的な作業が必要になります。
フローリング黒ずみ掃除で避けるべき行為
黒ずみを落とそうとして間違った掃除をすると、逆にフローリングにダメージを与えることがあります。
特に以下の方法は避けてください。
- メラミンスポンジを強く擦る
- ワックスを力任せに削る
- 塩素系漂白剤を使う
- 中性洗剤で何度も拭き続ける
これらは黒ずみを悪化させるだけでなく、表面の艶消失や変色につながるリスクがあります。
家庭で落ちない黒ずみは専門業者へ
フローリングの黒ずみは、家庭で落とせるものと落とせないものがはっきり分かれています。
ワックスの汚れや木材そのものの変色、広範囲のゴム跡などは専門的な処置が必要です。
無理に自己流で掃除し続けると、かえって傷みが広がり補修費用が高くなることもあります。
悩み続けるより、早めに専門業者に相談した方が結果的に床をきれいに保ちやすくなります。
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まとめ
フローリングの黒ずみは、皮脂の汚れ、ゴム跡、ワックスの汚れ、黒カビ、木材の変色など原因がさまざまです。
原因に合った正しい対処法を選べば家庭でも落とせる黒ずみはありますが、一定以上の蓄積した汚れやワックスが原因の黒ずみは専門的な対応が必要になります。
無理に擦り続けるとダメージが広がるため、落ちない黒ずみは早めに専門業者への依頼を検討してみてください。
