乾燥する季節に欠かせない加湿器。
しかし、しばらく使っていると「なんだか変なニオイがする」「水がぬるぬるしている」と感じたことはありませんか?
それ、実は“加湿器のカビ”が原因かもしれません。
カビを放置したまま加湿器を使い続けると、部屋中にカビの胞子をまき散らすことになり、健康被害につながるおそれもあります。
この記事では、「加湿器にカビができる原因」「簡単掃除テク3選」「カビを放置するリスク」「日常のお手入れ方法」をわかりやすく紹介します。
加湿器にカビができる原因
まずは、なぜ加湿器にカビが発生してしまうのかを理解しましょう。
主な原因は次の4つです。
水を長時間、入れっぱなしにしている
タンクに水を入れたまま放置すると、時間の経過とともに雑菌やカビが繁殖します。
特に常温の水は微生物が増えやすく、1日放置するだけでヌメリやニオイの原因につながります。
内部の湿度が高く乾きにくい

加湿器内部は常に湿った状態で、乾燥しにくい構造です。
フィルターやタンクの隙間が湿ったままだと、そこからカビが繁殖していきます。
掃除の頻度が低い
「見た目がきれいだから大丈夫」と思っていても、内部にはカビが潜んでいることがあります。
特に超音波式加湿器は水を霧状にして部屋に放出するため、内部の汚れがそのまま空気中に飛び出してしまうこともあります。
水道水以外を使用している
ミネラルウォーターや井戸水を使うと、成分が残ってカビや雑菌が繁殖しやすくなります。
基本的には「水道水」を使うのがベストです。
プロが教える!加湿器の簡単カビ除去掃除テク3選
ここからは、自宅でできる簡単な掃除方法を3つ紹介します。
特別な道具は必要なく、家庭にあるもので実践できます。
クエン酸で水アカ・ヌメリ除去

水アカやカルキの汚れに強いのがクエン酸。酸の力でミネラルの汚れを分解します。
手順
- 水1リットルにクエン酸小さじ1を溶かす
- タンクに入れ1〜2時間放置
- ブラシで軽くこすり、水でしっかりすすぐ
※金属部分がある機種は、短時間で洗い流すようにしましょう。
重曹でぬめり&カビを優しく除去
重曹はアルカリ性で、カビやぬめりの分解に効果的です。
手順
- ぬるま湯500mlに重曹大さじ1を溶かす
- 布やスポンジで汚れを拭き取る
- 最後に水拭きし、しっかり乾かす
タンクや吹き出し口など、湿気がこもりやすい部分を中心にケアしましょう。
塩素系漂白剤を使う最終手段
黒カビがひどいときは、漂白剤を使用します。
手順
- 水1リットルに塩素系漂白剤小さじ1を溶かす
- 部品を30分ほどつけ置き
- 流水で十分にすすぎ、完全に乾燥させる
※ニオイや残留成分が残ると健康被害につながるため、しっかり乾かすことが大切です。
カビを放置するとどうなる?危険なリスク3つ
「少しくらい大丈夫」と思って放置すると、実は大きなトラブルにつながります。
健康被害

カビの胞子を吸い込むと、アレルギー性鼻炎や気管支炎、さらには「加湿器肺炎」と呼ばれる症状を引き起こすことがあります。
発熱やせき、息苦しさが続く場合は注意が必要です。
部屋中にカビ臭が広がる
カビた加湿器を使うと、独特のカビ臭が部屋に充満します。
布製品や壁紙にも臭いが移り、掃除してもなかなか取れません。
壁紙のカビの清掃方法についてはこちらの記事で解説しています。
故障や寿命の短縮
カビや汚れがセンサーやフィルターに詰まると、加湿能力が落ちます。
モーターへの負担が増え、寿命を縮める原因にもなります。
カビを発生させないための日常お手入れ
加湿器のカビ対策は、日々のひと手間がカギです。
次のポイントを意識してみましょう。
毎日の習慣
使用後はタンクの水を必ず捨てて、軽くすすぎます。
そのままにすると夜の間に雑菌が増えます。
できればフタを開けて乾かしておくのが理想です。
週1回の洗浄
週に一度は、クエン酸または重曹を使って内部洗浄を行いましょう。
見えない部分のヌメリを除去することでカビの発生を予防できます。
オフシーズンの保管方法
使用しない季節は、完全に乾かしてから保管します。
タンクのフタを開けたまま風通しのよい場所で1日ほど置くと安心です。
まとめ
加湿器のカビは見えにくい場所で繁殖しやすく、放置すると健康にも悪影響を与えます。
原因は「水の放置」「湿気」「掃除の不足」が主な要因です。
クエン酸や重曹で定期的に掃除し、毎日水を替えてしっかり乾燥させることが大切です。
清潔な加湿器を保てば、冬の乾燥対策も快適に行えます。困ったときはプロのクリーニングに頼りましょう。
参考:医療法人ふくおか耳鼻咽喉科,HOME,健康のための説明書,カビのアレルギー
参考:田中外科医院,ホーム,ミニコラム,加湿器から発生する菌とカビの危険性とは?

