キッチンの中でも掃除が面倒な設備の代表格といえば「レンジフード」。

特に内部のファンやフィルターの油汚れは手ごわく、「できれば掃除したくない…」という声もよく聞かれます。


そんな中で注目されているのが「自動洗浄付きレンジフード」

一部メーカーでは「10年掃除が不要」とうたわれることもあり、魅力的に感じる方も多いのではないでしょうか。


この記事では、自動洗浄付きレンジフードの仕組みと実際の効果、そして“本当に掃除しなくていいのか?”という疑問に、プロの視点で答えていきます。

自動洗浄機能付きレンジフードとは?

自動洗浄機能付きレンジフードは、ファンに付着した油汚れを自動で洗い流してくれる便利な機能を備えた製品です。


例えば、パナソニックのモデルでは、約2.5カ月に1回、たった10分間の洗浄でファンの清潔を保てるとされており、面倒なファン掃除の手間を大幅に軽減できるのが特長です。

使い方も簡単で、以下のような流れで洗浄が行われます。

  • 専用の給水トレイにお湯(約40℃)を入れる
  • 洗浄ボタンを押すとファンが自動回転しながら内部を洗浄
  • 洗浄が完了すると汚水が排水トレイに回収される
  • 汚水を捨て、トレイを元に戻して終了

水で落とせる親水性塗装がファン表面に施されており、油汚れがこびりつきにくいのもポイントです。

日常のお手入れはトレイのセットと排水だけで済むため、従来のような分解・ゴシゴシ洗いから解放されるという魅力があります。

参考:パナソニック公式サイト.住まいの設備と建材.システムキッチン.ほっとくリーンフード

「10年掃除が不要」は本当?

綺麗なレンジフード

多くの製品では「ファンの分解清掃が10年間不要」と明記されており、たしかにこの点では掃除の負担は大きく減るでしょう。


しかし、これは「レンジフード全体を10年間一切掃除しなくていい」という意味ではありません。

例えば以下のような部分は、引き続きユーザー自身での清掃が必要になります。

  • 整流板(油煙を受け止めるカバー)
  • フィルター周辺のフレーム
  • 内部のダクトや排気口周辺
  • 本体外側のパネル

これらの箇所には油やホコリが少しずつたまり、放置すればニオイや吸引力の低下、最悪の場合は火災の原因にもつながります。


つまり、「10年掃除が不要」とは、あくまで“ファンに限った話”であり、日常的な表面の掃除や、定期的な内部チェックは必要というのが実情です。

見落とされがちな落とし穴とは?

頭を抱える女性

便利に見える自動洗浄レンジフードですが、過信は禁物です。

次のような落とし穴があることも知っておくべきでしょう。

洗浄水の排水管理が必要

自動洗浄後の排水はトレイにたまるため、それを捨て忘れるとカビやニオイの原因につながります。

衛生的な管理が必要な点では、完全に「放置でOK」とは言い切れません。

洗浄機能のエラーや劣化もある

年数が経過すると、洗浄ノズルの詰まりやヒーターの故障なども起こり得ます。

「自動洗浄だから安心」と思って点検を怠ると、知らない間に油が蓄積してしまうこともあります。

結局、汚れが残る箇所もある

ファン周辺は洗っても、ファンの外側やダクトの奥まではカバーできません。

とくに頑固な油汚れが付着している場合、簡易洗浄では完全に落としきれないこともあります。

見えない汚れ、たまってない?

「自動洗浄だから安心」と思っていても、実は見えないところにじわじわ油汚れがたまっていることもあります。

表面はきれいでも、内部のファンやダクトには自動洗浄だけじゃ落としきれない汚れが残っていることがあるんです。

特にこんな症状があれば、内部が汚れているサインかも。

  • 最近、吸い込みが弱くなった気がする
  • なんとなくニオイが残る
  • 音が以前より大きい気がする

自分でできるお手入れは、給水トレイの掃除や外側の拭き掃除くらい。

でも、ファンの奥やモーターまわりを掃除するのは難しく、下手に触ると壊してしまうこともあります。


だからこそ、「最近ちょっと気になるな」と思ったときが、プロに相談するタイミング。

分解して中までしっかりクリーニングしてもらえば、スッキリ快適に使えます。

レンジフード清掃を依頼した際の料金相場についてはコチラの記事で紹介しています。

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