エアコンの効きが悪いと「ガスが抜けた?」と思う方も多いですが、実は別の原因のことも。
この記事では、ガス交換の必要性や費用、自分でできるのかどうか、そして本当に冷えない理由についてわかりやすく解説します。
エアコンのガス交換は自分でできる?
結論から言うと、家庭用エアコンのガス交換を一般の方が自力で行うのは現実的ではありません。
冷媒ガスは高圧で危険が伴い、扱いには資格が必要な場合もあり、法令違反となるリスクもあります。
さらに、正確な充填(じゅうてん)には真空引きや圧力管理などの専門作業が必要で、高額な機材も不可欠です。
知識と設備、安全管理のすべてが求められるため、DIYでの対応は非常に難しいのが実情です。

自分でやる方法はある?
インターネット上には「DIYで冷媒ガスを補充した」という体験談もありますが、実際には高いリスクが伴います。
作業にはガスボンベやゲージ、真空ポンプなどの専門機材が必要で、手順を誤るとガス漏れや故障につながる恐れがあります。
特に、ガスを多く充填(じゅうてん)しすぎると過剰な圧力で事故の原因になることも。
十分な知識や設備がない場合、自分で行うのは非常に危険です。
業者に依頼した場合の費用相場
エアコンのガス交換を業者に依頼した場合、家庭用の一般的な壁掛けタイプでは15,000円から25,000円程度が相場となっています。
エアコンのサイズが大きくなったり、業務用エアコンの場合は30,000円を超えることもあります。
この費用には出張料、点検、真空引き、ガスの充填(じゅうてん)などが含まれていますが、ガス漏れが発見された場合には修理費用が別途、かかることもあります。
費用を抑えるためにも、まずは見積もりを依頼して詳細な内訳を確認するとよいでしょう。

ガス交換が必要なケースとは?
エアコンは基本的に密閉された構造になっており、適切に施工されていれば冷媒ガスが自然に減ることはありません。
10年以上使っていても補充が不要なケースがほとんどです。
ただし、以下のようなケースではガス交換が必要になることがあります。
- 設置時の施工ミス:配管の接続が甘く、わずかにガスが漏れてしまっている場合。
- 引っ越しなどでの衝撃:室外機を移動させた際に配管がゆがんだり、亀裂が入ったりした場合。
- 経年劣化によるガス漏れ:使用年数が長くなるにつれて、配管に小さな亀裂や穴ができて微量のガスが漏れることがあります。
このような場合は、単にガスを補充するだけでは不十分です。
まず漏れている箇所を特定し、しっかり修理してからガスを再充填(じゅうてん)する必要があります。
修理せずに補充だけ行うと、短期間で再び冷えなくなる可能性が高いため注意が必要です。
冷えない原因はガスより汚れのことが多数
エアコンが冷えないと感じたとき、多くの方が「ガスが足りないのでは」と思いがちですが、実際には「内部の汚れ」が原因になっていることが圧倒的に多く見られます。
特にエアコン内部のアルミフィンや送風ファンにホコリやカビがたまっていると、冷たい風がうまく出せなくなり、冷房効率が著しく低下します。

冷えないときの確認ポイント
まずは、以下の点を確認してみてください。
- 室内機のフィルターにホコリが詰まっていないか
- 室内機からの風が弱くなっていないか
- 室外機のファンが正常に回っているか
- 室外機の周囲に排熱を妨げるものがないか
これらに問題がなければ、冷媒の不足や機器の不具合が疑われます。
特に夏場は効きが悪く感じやすいため、体感だけで判断せず慎重に見極めましょう。
エアコンが冷えない原因についてはコチラの記事でも解説しています。